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2024.09.30

歯周病と糖尿病の関係

9月末になり、ようやく夏のような暑さもひと段落して秋の気配を少し感じるようになってきましたね。 今回は、「歯周病と糖尿病の関係」についてお伝えします。 一般的に糖尿病になると免疫力が低下し、歯周病が悪化しやすくなります。 理由としては、 ① 高血糖状態が歯周病菌の増殖を促進する ② 免疫力が弱まり、歯周病菌に対する防御力が低下 などが挙げられます。 また、歯周病が悪化すると糖尿病のコントロールも悪化します。 歯周病菌による炎症が全身に影響し、インスリンの効きが悪くなり、血糖値が上がりやすくなることが理由です。 歯周病は糖尿病の「6番目の合併症」と呼ばれるほど、糖尿病患者さんにとって重要な問題です。 最近では、糖尿病手帳に歯科受診記録も記載できるようになりました。 これを活用して歯科と医科の連携も取りやすくなっています。 では、糖尿病の場合は、どのように歯周病を予防すればよいのでしょうか? 対策として、以下の5つが主に挙げられます。 1. 定期的な歯科医院でのメインテナンスを徹底する 2. 日々の口腔ケアを徹底する 3. 食生活を改善する 4. 禁煙(減煙)する 5. 運動習慣を確立する このように歯周病と糖尿病の両者は密接に関連していますので、予防・改善できように取り組んでいきましょう。

2024.07.29

麻酔の注射について知ってますか?

連日夏本番の暑さが続いていますね。 今回は、歯科治療で使用する麻酔(注射)に関してのお話をさせていただきます。 歯科治療で使用される麻酔の注射(局所麻酔薬)には、アドレナリンが添加されています。 アドレナリンには、血管を縮める作用(血管収縮作用)があることで、麻酔薬がその部位にとどまりやすくなります。 加えて、麻酔の効用を増強させたり、効用時間を長くする効果もあります。 しかし、一部は血液に溶け込んで血流に乗り、全身にも影響します。麻酔後に、”ドキドキするような気がした経験はありませんか?” これはアドレナリンが心臓にも作用し、心拍数や血圧を上昇させるために感じることです。 そのため、高血圧症や心臓に持病がある方は、アドレナリンが含まれている局所麻酔薬を使用する際には注意が必要です。 このような場合には、心臓に作用しないものが添加された局所麻酔薬を使用することで対応します。 このように、アドレナリンは麻酔効果を引き出す重要な成分になりますが、使用時には注意が必要な場合があります。 初診時にも、お薬の状況に関しては問診を行っていますが、麻酔使用時には再度確認させていただきますので、申告にご協力下さい。

2024.03.29

子供の歯ぎしり

3月は寒い日が続いていますが、桜の開花のニュースをようやく耳にするようになりましたね♪ 今回は、お子様の歯ぎしりについてお話をさせていただきます。 親御様から、”子供の歯ぎしりが気になる”という質問をいただくことがあります。 大きな音を出しながら歯ぎしりをすると、心配になりますよね? 結論を述べると、成人後の歯ぎしりは問題になることがありますが、子供の歯ぎしりは基本的には問題ありません。 歯ぎしりの理由は、乳歯列の間(乳歯の歯並びの期間中)でも、顎の骨の中では、常に成長に合わせて永久歯(大人の歯)が動いています。 個人差はありますが、永久歯の動きで、わずかに乳歯列の噛み合わせに変化が起き、それに対して歯ぎしりで噛み合わせを調整しています。 生後8ヶ月頃になって上下の乳歯が生え始めると、歯ぎしりの音が出始める事があります。 そして、1歳くらいで奥歯が生えてきて、2歳半にかけて次第に乳歯が生え揃います。 その過程で、かみ合わせを整えようとして、歯ぎしりの回数が増えてくることがあります。 まとめると、 ① 生後8カ月くらいから歯ぎしりが発生する ② 歯ぎしりしていても、噛み合わせの調整をしていると考え、慌てて受診する必要はない ③ 稀に、歯がすり減ったり欠けたりすることもある   となります。 心配になられる方は、担当医まで遠慮なく質問して下さいね♪